乙女高原アーカイブ

乙女高原ファンクラブの活動記録です

乙女高原自然観察交流会3月 3月7日(土)

※井上さんがレポートを書いてくださいました。井上さん、ありがとうございました。

 3月7日、観察交流会が行われました。3月になり、だいぶ暖かくなってきたので、乙女高原も春の気配が感じられるかなと思いながら出発しました。参加者は5名です。
 まず、カエル池と呼んでいる場所に寄りました。以前は小さな池になっていて、ヤマアカガエルが産卵をする所だったのですが、数年前にボーリング調査のようなことが行われ、水が涸れてしまいました。この日も隅っこにわずかな水たまりがあっただけで、これではヤマアカガエルも産卵できないでしょう。

キブシはまだかたいつぼみでした。

鳥の鳴き声がするので、探すと高い木の枝でホオジロが鳴いています。まださえずり初めらしく上手ではありませんが、見ているうちに少しずつ上手になってきました。が、完全なさえずりになる前に飛んでいってしまいました。天気はよいですが、風が冷たく寒いです。
 次にサワラ林のところで止まりました。サワラの葉裏はX形になっていることを確認し、付近を観察。昨夜の雨で岩を覆ったコケがきれいでした。
 林道途中でヤドリギがたくさんついたミズナラやハンノキのあるところで車を止めました。ヤドリギには実がついていません。もう鳥(ヒレンジャク?)が食べてしまったのかなと思っていたら、植原さんがその痕跡を探し出しました。鳥が食べて、糞として出た実は粘着性が高く、糸を引くように垂れ下がるのですが、それがコンクリートの法面にくっついていました。ここから芽がでたらおもしろいけれど、木でないと無理でしょうか。

ハンノキにからみついたイワガラミはドライフラワーになっていました。
 また少し進んだところで、相澤さんがカラマツの幹についたスズメバチの巣を発見。ここでは冬芽を観察。トチノキは寒さから芽を守るため、ベタベタの樹脂を分泌しています。ぬめぬめと赤く光っていました。

リョウブの冬芽は破れ傘のようなものがくっついたユーモラスな形です。先端(頂芽)がいくつかに分かれて、側芽は兎の耳のような形、これは誰? 帰宅して調べたら、アワブキのようです。



 乙女湖まで来ました。ダム湖を上から見下ろす所で車を止めました。金峰山は真っ白。乙女湖は結氷していますが、ところどころ水玉のように丸く溶けています。これはどういうことなのか不思議です。背を向けたくなるほどの強風が吹いて寒い。すぐ車に乗り込みました。ここまで林道にはほとんど雪はありませんでしたが、乙女湖の先では日陰に雪が積もっているところもありました。でも雪は少ないです。

 木道のある湿地で、ヤマアカガエルの産卵確認をしました。まだ寒いし、水が流れていて、たまっているところはほとんどありません。(水が流れていると産卵しません)やはりまだ卵はありませんでした。ここで、高槻先生から提案のシカ糞の回収をしました。シカが何を食べているか調べるのだそうです。ここでは8カ所でそれぞれ10粒ずつ集めて、小袋に入れました。



 やっと乙女高原のロッジ前に着きました。11時半になっていたので、早めの昼食をとることにしました。百葉箱の中の温度計は3℃、風も冷たいので、ロッジの玄関前で食べました。日差しは暖かく、屋根からは雪解け水が流れ落ちていますが、風が吹くと寒いです。暖かいものがご馳走でした。

 午後は草原内の観察をしました。草原は雪が積もっているところと溶けているところが枯れ草色と白のまだら状になっています。溶け残った雪の形がさまざまで、枯れ草色の海にたくさんの島が浮かんでいるようでした。レンゲツツジの冬芽や刈り残されてドライフラワーになったタムラソウ、ヤマラッキョウ、トリカブト、クガイソウなど観察しながら展望台へ向かいました。展望台からは5合目付近まで真っ白な富士山が、きれいに見えていました。ダケカンバの幹や枝が白く、青空に映えてきれいです。
 ブナじいさんの所まで行ってみました。ブナ爺の立っている尾根を境に北側は雪で真っ白、南側は茶色にくっきりと分かれていて、おもしろい光景でした。

樹間から八ヶ岳や金峰山が白く見えていますが、冷たい強風が吹いてきて、ほんとうに寒いです。
 草原のコースを下り、ツツジのコースへ。日陰は雪が10cmくらい積もっていました。ここには動物の足跡がありました。何の動物か、どちらに向かっていったのか想像するのも楽しいです。
 谷地坊主の湿地は雪の中。ボサボサ頭の谷地坊主が並んで、雪のお風呂に浸かっているような光景でした。

バッコヤナギの花穂が銀色に光っています。春が近いことが感じられました。
 シカの糞をあと2セット回収しなくてはなりません。1つは回収できましたが、シカが通った跡はあるのに、あと1サンプルの糞が見つからず、植原さんはあちこち歩き回っています。私たちも探していると、小さな鳥の声。どこにいるのか探すと小枝に小さな鳥、マヒワです。2羽いました。つがいでしょうか。しばらく見ていたら、飛んでいきました。湿地ではシカの糞が見つからず、ロッジへ戻りながら、林の中を探しました。シカに食べられた笹がたくさんあるので、糞はあるはずなのですが、なかなか見つかりません。やっと鈴木さんが見つけて、残りの1サンプルを回収することができました。ということで、ミッションは無事終了。

 ロッジ近くの林道脇で緑色の小さなかわいい葉が出ているのを見つけました。ヒメジョオンかなと思いましたが、わかりません。来月の宿題かと思いつつ、草原をあとにしました。(翌日、植原さんが「雑草の芽生えハンドブック」でヒメジョオンだと調べて、教えてくれました。要注意外来生物・日本の侵略的外来種ワースト100 指定種です。かわいいけれど駆除しなくてはなりませんね)

 塩平へ下る途中にはマンサクが咲いていました。中央部が赤く、黄色い花びらが細くてくるんとかわいいです。マンサクをじっくり観察してから、道の駅に戻って解散しました。

風が冷たくて寒かったですが、春はゆっくり近づいていることが感じられた観察会でした。